青ヶ島(東京都)

都心より南に360㎞、

 

伊豆諸島の最南端にある青ヶ島は、

東京都にありながら、日本一人口の少ない村です。

 

 

人口は2014年度時点で約170人。

 

 

島には番地がありません

 

青ヶ島村無番地。

 

手紙は名前だけで届きます。

 

 

 

島の周囲は約9㎞。

ですが、起伏が激しく坂だらけで自転車は使えず、

島を簡単に1周することはできません。

 

 

島は断崖絶壁になっていて、

船なども簡単に着岸することはできず、アクセスもかなり不便。

 

上空から見ると、世界的にも珍しい二重のカルデラになっていて、

本当に美しい島です。

 

青ヶ島へは、都心から直行することはできません。

 

いったん八丈島へ行き、

八丈島経由で船または飛行機で青ヶ島へ行くことになります。

 

八丈島へは、

竹芝桟橋から東海汽船の船で10時間ほど(約8000円)、

羽田からの飛行機で約1時間ほど(早割で約14000円)となります。

 

 

八丈島から青ヶ島へは、

船で2時間半(約2900円)、

ヘリコプターで20分(荷物代もとられるので、約12000円)です。

 

船の方がもちろん料金は安いのですが、

八丈島から青ヶ島へ行く船「あおがしま丸」については、

週4日の運行とそもそも便の数が少ないのに、

さらに、天候や海の状態に左右され、約半数が欠航。

冬場は7割近い欠航もあるとか。

 

ヘリコプターは毎日確実に運航するので、

よほど時間に余裕がない限りは、ヘリコプターでの渡航でないと、

そもそも島に行くことができません。

 

(ヘリコプターに乗るためには、八丈島への手段も飛行機が必須。

竹芝から船を利用した場合、八丈島で1泊することになります)

 

 

また、このヘリコプターが9席しかなく、

島の方の交通手段にもなっているため、

1ヶ月前の9時から予約スタートですが、席は争奪戦に。

 

今回は、運良く往復で確保できました。

 

 

こちらは、八丈島空港↓

 

 

 

飛行機からヘリコプターへの乗り継ぎ。

 

空港とヘリポートは隣接しているので、

スムーズに乗り継げます。

 

搭乗して間もなく、プロペラが回り始めました。

(すごい音と振動)

 

飛び立つ瞬間の不思議なことと言ったら。

機会があればぜひ一度乗ってみていただきたいです。

 

そして、会場を20分ほど進みます。

 

本当に何もない大海原の上を、

ヘリコプターで進むのは心許ないような気にさえなりました。

 

そして、見えてきた青ヶ島。

 

写真はありませんが、上空から見る青ヶ島も美しかったです。

 

青ヶ島ヘリポート着。

わたしたちが下りると、今度は青ヶ島から八丈島へ行く人たちが

次々に乗り込み、また出発して行きました。

 

 

青ヶ島着は9時40分。

ヘリポートには、迎えの人・見送りの人が来ていました。

 

離島の港と同じく、

ヘリポートにも駐在さんの姿が。

 

 

 

わたしも、迎えに来てくれた民宿のおじちゃんの車で宿へ。

 

こちら、「マツミ荘」です。

滞在の間ずっとお世話になりました。

 

宿泊客はわたし1人でした。

 

 

 

泊まった部屋はこちら。

 

一応、オーシャンビューです。(笑)

 

民宿のおじちゃんが、

島の地図をくれ、いろいろ教えてくれたあと、

(話上手なこのおじちゃん、なんと青ヶ島村の元村長さん)

 

11時30分になったら一緒に出掛けよう、というので

 

それまで民宿の周りを散策することに。

 

 

民宿のすぐ下に、青ヶ島村役場が。

 

観光資料などを頂きました。

 

これが、青ヶ島村の人口です。

総人口168名。

 

中学生はわずか5名。

 

なんと教員の数の方が倍以上。

 

もちろん、体育・音楽・家庭科・英語・数学・国語・・・以下略など

全ての強化の専任教員が必要なためですが、

先生の方が圧倒的に多いのは不思議な感じがします。

 

住民のうち、公務員が占める割合が高いのも青ヶ島の特徴で、

また、全国の離島の中でも平均年齢がとても若いです。

 

 

 

せっかくなので、絵葉書でも出そうと郵便局へ。

 

「絵葉書をください」と言ったら

絵葉書は役場に売っていたとのこと。

 

引き返そうとしたら、後から役場の職員さんがやって来て、

役場まで車で乗せてくれました。

 

のっけからとてもアットホームな島です。

 

購入した絵葉書はこちら。

 

消印もちゃんと青ヶ島になります。

 

そして、この後プチ事件が。

 

今回持ってきた一眼レフにバッテリーが入っていないことが分かり、

まさかの大失敗。

仕方がないので、タブレットで写真を撮っていたのですが、

ここにきて、まさかのタブレットが地面に落下。

 

画面にヒビが入り、タッチパネルが操作不能に。

 

最寄りのドコモショップは、海を越えた八丈島。

往復に2日、3万円弱かかります(笑)

 

頼みの画像ツールはフィーチャーフォン(ガラケー)のみ。

 

こういう絶海の孤島に限って、こういうことが起きるんです。

でもせっかくなのでアクシデントも楽しんで受け止めました。(笑)

 

お昼は、民宿のおじちゃんと地熱釜へ。

 

青ヶ島には、「ひんぎゃ」と呼ばれる熱が噴き出す穴がたくさんあり、

それを利用して作ったのがこの「地熱釜」

 

誰でも自由に使うことができ、

栓を開けて、中に食べ物を入れて蓋をしておくと、

 

野菜でも玉子でもいい具合に調理されるというものです。

 

民宿のおじちゃんのところで採れた

じゃがいもや、玉子を入れておきました。

 

野菜などをセットして、

民宿のおじちゃんの畑へ。

 

1ヶ月ほど、この島でキャンプをしているお兄さんがいて、

野菜をあげる代わりに、

畑の草をむしってくれているんだとか。

 

誘って一緒にご飯を食べようと、

迎えに行きました。

 

ちなみに、青ヶ島は先にも書きましたが、

船の欠航率がとても高いため、物資がなかなか入ってこないことも多く、

ほとんどの人が野菜を育てていて、自給自足のような生活をしています。

(鶏を飼っている人もいるので卵もとれます)

 

また、海流の中に位置する島なので

魚も良く釣れて、趣味の釣りというよりは、

夕飯の魚を釣る、という意味での釣りをする人がたくさんいます。

 

 

地熱釜であっという間に蒸しあがりました。

 

キャンプのような、

楽しい昼ご飯。

 

 

 

午後は、天気も良くなってきたので

島内を散策に。

 

坂が本当に多く、徒歩なのでのんびりと。

 

 

島の道です。

 

民宿でひとり夕ご飯を食べ終えた後、

島に2つある居酒屋のうちの1つへ行ってみました。

 

(ちなみに、島には定食屋などの飲食店はありません。

 夜にオープンする居酒屋が2軒あるのみ)

 

お店に入ると、ものすごい内輪感に、

思わず帰ろうかと怯みましたが、

「さあさあ、座りなさい」と言わんばかりに迎えられ、

宴の仲間に入れていただくことに。

 

この日は、島の教員の方のお誕生日会だったらしく、

歳の近い島の方のお話を聞くことができました。

 

教員の方たちは島外からの赴任の方ばかり。

 

また、なんとデジカメもお借りすることができました。

本当にありがたい。

 

翌朝は、晴れ。

 

青ヶ島の天気は不安定で、

晴れては曇り、雨が降り、の繰り返しでしたが、

 

一瞬でも見える青空が照らす島の風景は

青々としていて、

 

遠くまで続く海は雄大で、本当にきれいでした。

 

 

一応、オーシャンビューの部屋から見える風景。

 

こういうところで毎日過ごしたら心が穏やかになりそう。

 

 

 

朝ごはん。

 

島には、食堂がないため

朝昼晩と、毎食民宿のおじちゃんの手料理を頂きました。

 

 

 

 

食堂はこちら。

 

自分でご飯とお味噌汁をよそって

1人でご飯を食べる毎日でしたが、

 

それはそれで面白かったです。

 

午前中も島の散策に。

 

こちらは、島の小中学校。

 

小ぢんまりとしていますが、

 

生徒は小中学校で13人。

 

集落を少し下ったところに展望スペースがあります。

 

こんな感じで、ベンチが1つだけ。

 

滞在中、何度かここに来ましたが、

数回、人とすれ違ったので

島の人も来ているのかもしれません。

 

見渡す限りの大海原。

 

まさに、絶海の孤島とはこのこと。

一面、どちらを見ても海しかありません。

 

こんな大海の中にポツンと、

直径10キロの島があることに、

 

何とも言えない気持ちになりました。

 

すごいなあ。

 

こちらは、十一屋酒店。

 

青ヶ島唯一の商店です。

 

離島の人に話を聞くと、

最近はみんなAmazonとかで買い物をしているようですが

やはりお店があるのはありがたいことです。

 

わたしも、滞在中はほぼ毎日、2回くらいは通っていました。

 

店内の様子。

 

雑貨、食料などがあります。

 

生鮮もあり、

船が来ないと、だんだんと品薄になっていくようです。

 

島の道。

 

こちらも島の道。

 

奥に見える建物も、

夜になると居酒屋としてオープンします。

 

山側の風景。

 

島で一番高い山を登ってみることにしました。

 

坂道を登っていきます。

 

途中で、道というか、

人の家の畑かな?みたいな草のエリアに。

 

なんとなくの感覚で進んでいきます。

 

これ以上行っていいのかな?

と不安になる草むらになりました。

 

 

 

由緒ある鳥居なんだろうけど、

いきなり草むらから出てくると驚くでしょ、という。

 

流石にこわくてくぐれませんでした。

 

鳥居を通り過ぎて、進んでいきます。

 

登山道っていうか、ただの草むら(笑)

 

この辺まで来ると、もはや道とかありませんでしたが、

引き返すのもあれなので、

 

まとわりつく草とか、

もしかしたらいるんじゃないかっていう虫のことは気にせず、

 

思い切って進んでいきました。

 

たどり着いたころには汗だく。

 

しばし休憩をしてから下山しました。

 

大凸部山からみる、丸山。

 

もやがかかってしまい残念でしたが、

良い景色でした。

 

下山して、民宿にもどっての昼ご飯。

 

午後は、港の方へ歩いてみることに。

 

坂が多く、自転車が使えないためか、

レンタサイクルはもちろんなく、

自電車に乗っている人も全く見かけません。

 

徒歩なので結構時間はかかります。

 

右手に海を眺めながら歩いてきます。

 

いちいち眺めがきれいで、

本当に素晴らしい。

 

景色が良いので、

そこまで気にはなりませんでしたが、

かなり歩きました。

 

何度、もう着いてもいい頃では?と思ったことか。

 

振り返ると結構な道のりを歩いてきたことが分かります。

 

登りきった後はカーブしながら、

 

ゆるやかにずーっと下っています。

 

そして、結局1時間近く歩き続け、

たどり着いたのは行き止まり(笑)

 

業者の人が工事をしていて、

数年前の土砂崩れで、道が通行止めになったことを教えてくれました。

 

わたしが持っていた地図が古かったみたいで。

 

長いこと歩いてきたので(しかも坂道)、

これを引き返すのかと、落胆していたら、

 

工事業者の人が、集落へ戻るから乗せていくよ、と

車で運んでくれました。

 

そればかりか、わざわざ目的地まで連れて行ってくれた上に、

サウナに入るなら迎えに来てあげるから、と。

 

さすがに、迎えまで頼むのは申し訳ないと思いましたが、

「こういう島で遠慮しちゃいけないんだよ」

と言っていただき、お言葉に甘えることに。

 

地熱サウナ、快適でした。

 

ついでに、迎えを待つ間、

十一屋酒店で買ったパンを温めて食べながら

読書をしてみました。

 

再度迎えにまで来てくれた業者の方は、

伊豆諸島を中心に工事をする会社の方で、

 

いろんな島に定期的に泊まり込んでいるとのこと。

 

島ごとにカラーや特性があるけど、

青ヶ島は特に好きな島だと言っていました。

 

途中で、写真を撮るならここが眺めがいいよと

車を停めてくれました。

 

島の人は本当に親切。

 

宿に戻ってお夕飯。

 

これが、青ヶ島最後の晩餐になるはずでした。(笑)

 

翌朝起きると、外は雨。

 

3日目の朝に、ヘリコプターで八丈島へ、

そこからヘリコプターの乗継で御蔵島へ入る予定だったのですが、

 

役場から電話があり、

なんと、天候不良でヘリコプターの欠航とのこと。

 

1日1便しかないヘリが欠航で、

夕刻の振り替え便も出なそうだということで、

青ヶ島に延泊が決まりました。

 

さすが、交通の厳しい島は違います。

 

部屋からの風景。

 

島が霧に包まれると、

ヘリコプターから島が見えなくなってしまうんだとか。

 

外が雨だったので、

部屋で読書をして過ごしました。

あいにく、土曜日は図書館もおやすみ。

 

途中、雨が少し弱くなったので、

珈琲を買いに、商店へ出かけましたが、

 

商店へ入った途端、嘘みたいなどしゃ降りに。

 

お店の人が、雨が弱くなるまで休んでいきなさい、と言ってくれたので、

しばし待機していると、

後からやって来た島の方が、車で民宿まで送ってくれました。

 

家族のようにあったかい島です。

 

本当だったら、今日は帰っていたはずのわたしのお昼ごはん。

レトルトのハンバーグでもありがたいです。

 

午後も、民宿で読書をしていると、

素敵なお客さんが。

 

島に嫁いだ2人の女性。

 

千葉から島に嫁ぎ10年を迎える方と、

わたしと同じ大学出身だという方。

 

民宿のおじちゃんの誕生日祝いついでに

お茶をしに来てくれたのです。

 

手作りの食パン!

 

島にパン屋さんがないため、

みんな当たり前のようにパンを焼くんだとか。

 

ロールケーキも手作り!

 

もちろんケーキ屋さんもないため、

食べたかったら自分で作るんだそうです。

 

すごい女子力!

 

さらには、ご飯も

ピーマンをたくさんもらったからガパオライスにした、とか

酸辣湯を作ったとか、

わたしたちが普段お店で食べるようなものも当たり前に

手作りしていました。

 

そうするしかない、と笑っていましたが、

やっぱりすごい。

 

ロールケーキ、とっても美味しかったです。

 

みんな、本当に豊かにくらしているな、と思わずにはいられない。

 

夕方の手前から、

やっと雨が上がったので、夕方の散歩へ。

 

昨日とは違う側の展望台へ。

 

少しだけ晴れ間が差したせいか、昨日より、きれいに見えました。

 

東西南北を指すものがたっていました。

 

島にいると、全く方向感覚がなくなるものです。

 

今度こそ、最後の晩餐。

 

毎日美味しいご飯をありがとうございました。

 

4日目の朝は、

定期便の前に臨時便も出るからと早々にヘリポートへ行きましたが、

なんと、機体不良によりまたもヘリコプター欠航。

 

このまま帰れないんじゃないかと、

本当に思い通りにならないことがあるなあと思いましたが、

 

島の人はちっとも慌てない。

 

仕方ないものは仕方ない。

 

その通りなのかもしれません。

 

天候不良ではなく、飛行機の機体不良なので

午後、「あおがしま丸」という船が出るとのことで、

これに乗ると、八丈島からの最終飛行機に間に合うと聞き、

港から船で帰りました。

 

 

 

わずか数日の間でしたが、

島を出るのは少し寂しいような気がしました。

 

八丈島の港から空港は遠く、

とても歩ける距離ではないのですが、

港について船から降りると、

「青ヶ島の方から聞いています」と、

八丈島の方が港で待っていてくれ、空港まで乗せてくれました。

 

本当に最後まで温かい。

 

家族のような島でした。

 

また、ぜひ行きたいな。

 

船から見えた青ヶ島もとても美しかったです。

 

おみやげは、青ヶ島でしか作っていない青酎という焼酎です。