ゴールデンスランバー(伊坂幸太郎)

ゴールデンスランバー (2007年 新潮社 伊坂幸太郎)

 

 

この本は、絶対読んだ方がいい!!

 

この一言(笑)

 

とにかく、おもしろくて、多分いろんな人に薦めました。

最初、ここまでハマるとは思っていなくて、

当時まだハードカバーだったのをケチって

知り合いの方に借りて読みましたが、

 

あまりにおもしろくて、いろいろな人にオススメするウチに、

貸したくなって、貸せるようにと結局自分で買いました。

 

物語の舞台は日本、仙台。

若く、将来を期待された首相が、

仙台で凱旋パレードを行っている途中、何者かに暗殺される。

その犯人とされたのが、主人公 青柳雅春。

ごく平凡な元宅配ドライバー。

 

本人の知らないところで、

完璧なまでの工作に一夜にして全国を敵にする。

その主人公の2日間の逃亡劇のお話です。

 

この本の構成は、全部で5章から成っていて、

一部で事件が起き、

二部でその事件を客観的に見ていた人たちの視点、

三部で事件から二十年後(現在の視点)

四部が事件

(二部でテレビや新聞を通じて報道されていることの裏側、要するに事実)

五部は事件から三ヶ月後を書いています。

 

この本のすごいところは、

前半、第三部の時点で早くも主人公が犯人でないことが分かる。

 

物語の大半を事件の概要が書いてある四部が占め、

展開も早く、読みごたえがありすぎるほど。

思わず心拍数が上がるような感覚に。

区切って読むのはもったいないです、一気読みがおススメ。

(わたしなんて、この本を読んでいる時、

午後からバーベキューの約束があったのに、

読むのをやめられなくて4時間も遅刻した・・)

 

伊坂幸太郎さんは伏線を張り巡らせるのが本当にうまくて、

それを気持ちいくらいに回収するから、本当にお見事。

 

事件発生から僅かな時間で犯人に仕立て上げられた犯人が、

誰が何を仕組んでいるのかは全く分からず、

ただ敵はあまりに組織的で強大で。

情報操作や、綿密なアリバイ・証拠でっちあげのマスコミ報道、

一晩にして、国民全員が彼が犯人と信じてしまう。

 

あらゆるところから追い詰めてくる警察や国家権力に囲まれて、

通信手段など全て断たれた状態の主人公の逃亡を助けた人たちは、

大学の後輩や元恋人、元職場の仲間。

 

本の中に「人間の最大の武器は信頼と習慣だ」という言葉が出てきますが、

あの人ならきっとこうする、アイツはこう言うやつだ、

俺がこうするから、信じるならこうしろ、

と言うことが彼を救う。

 

特に、大きく鍵を握る元恋人なんかは、

結局一度も主人公と接触していません。

でも、お互いのことを良く知っているからこそ、できることがあって、

その差しのべられたものを掴むと言うことができたと言う。

 

そして最後まで読み終えた後に、もう一度第三部の二十年後を読むと、

新しい発見があったり。

 

タイトルはビートルズ「ゴールデンスランバー」かららしいです。

 

とにかく、読んで損のない1冊だと思います。

 

映画化もされているんだけど、映画だと良さが半減しちゃうかも。

絶対本で読んだ方がいい。

 

まとまった時間がある方は、ぜひ。