天然コケッコー

天然コケッコー (2007年 山下敦弘監督)

 

 

淡い。

 

淡いです。

 

原作は「くらもちふさこ」さんの漫画。

 

ストーリーは、

全校生徒がたった6人しかいない、田舎の分校。

主人公 そよ(夏帆)はたった一人の中学2年生。

その分校に、東京から転校生の大沢(岡田将生)がやってくる。

そよと同級生の大沢は、垢ぬけていて、オシャレで、大人っぽい。

そっけない大沢と、不器用なそよ。

次第に惹かれあう2人の淡い恋のお話です。

 

特に何の事件もなく、ただ淡々と彼らの時間が過ぎて行くだけなのに、

いい映画だと思う。

 

 

中学生の恋なんだけれど、多分中学生とかが観るよりも、

わたし含め、ある程度汚れてしまった(笑)いい大人が観たほうが

響くような気がします。

 

東京から来た大沢と、田舎のそよ。

東京のどこどこのショップで買ったと言う、オシャレなジャケットを

キスしてくれたら、そよにあげると大沢は言う。

もちろんそよはファーストキス。

そよは喜ぶけど、多分キスに対する2人の感覚が違う。

そよが天然と言うか、鈍すぎる。

 

卒業式の日、教室で2人。

お祝いにわたしからキスをする、とそよ。

もちろん、大沢は嬉しいし、ドキドキする。

いざ、そよが軽く口をつける程度にキスをするものの、

そよは、あれ、こんなんでいいんだっけ?

と不思議そうに、もう1回いい?と言う。

もう1回口をつけても、

あれ、キスはこんなもんだっけ?と言うように確証がない。

 

まるで実験のように繰り返そうとするムードもヘッタくれもないそよに、

大沢は「もういいよ」と教室を出てしまう。

そよにはその意味が分からない。

 

もう、何て言うかおもしろすぎ。

多分ね、この映画はやっぱり中学生や高校生なんかよりも

大人が観るべきだと思う。

 

ファーストキスにドキドキしたり、

付き合ってもいないのにやっちゃだめ!!なんて言うティーンズより

 

「いいじゃん、そんなん減るもんでもないし」

なんて言えてしまう、

汚れたしまった大人たちにぜひ観ていただきたい。

 

また、この映画のすごいところは、

中学生たちの配役、どこで見つけてきたんですか?

ってくらい、田舎の子供役にハマっているところ。

普通、映画とかに出てくる子たちって、いやいやいや映画だからでしょ、

実際いないでしょ。

って感じで、実は垢ぬけちゃっていたりしそうなんだけど、

 

この映画に出てくる子は、主役級なのに

本当にその辺の田舎の子連れてきちゃったでしょ!?と言う・・

風貌も、来てる服も、本当に田舎丸出し。

多分、実際にいるよね、こう言う子。あるよね、こう言う学校。と言う感じ。

映画の世界とか通り越して現実的。

 

 

この映画

くるりの「言葉はさんかく こころは四角」が主題歌です。

三角は、四角の半分。心のうち、半分くらいしか言葉にできない。

 

わたしみたいに、

「口から生まれた!!」って言われるほどよくしゃべる人間には

理解できない淡さ、かもしれない。